引き振袖と打掛はどういった点が違うのでしょう?

引き振袖と打掛はどういった点が違うのでしょう?

引き振袖も振袖のひとつです。花嫁衣装をレンタルするときに、引き振袖の知識があると迷うことも少なくなります。結婚していない女性の正装が《振袖》なのですが、例えば成人式に着用するのは《中振袖(ちゅうふりそで)》です。結婚式で着用するのが引き振袖(ひきふりそで)です。挙式が終わると女性は未婚ではなくなります。結婚式は振袖を着ることができるラストチャンスでもあります。
 
■この記事では《引き振袖》についてくわしく解説しましょう。

引き振袖は引きずるほど長い裾が特徴です。《大振り袖(おおふりそで)》とか《本振袖(ほんふりそで)》とも言われます。江戸時代末期には上流階級層の花嫁衣装として定番となっていました。さらに昭和初期には一般階級にも拡大してきました。
 
昭和初期の花嫁衣装は「黒引き振袖」でした。それ以前の時代は「黒留袖(くろとめそで)」が着用されていたのです。今のような花嫁衣装のレンタルサービスなど、その時代にはありませんでした。だから自分達で「黒引き振袖」を作って、結婚式が終わったあとは、ミセスの定番である「黒留袖」に仕立て直して使っていたのです。今のように「お引きずり」と呼ばれるほど裾は長くありませんでした。どちらかといいますと「本振袖」の着物だったと言われています。
 
■引き振袖の黒は最も格調が高いとされています。
 
結婚式の定番カラーは「白無垢の白」「色打掛の赤」そして、「引き振袖の黒」です。いずれの色も縁起が良い色として重宝されています。
 黒の意味は「他の誰の色にも染まりません」という強い気持ちのメッセージです。黒は、色の中でも一番格調が高いです。豪華で上品なイメージを持っており、アダルトで落ち着いた印象になります。
 
■戦争が終わると黒引き振袖のピークが終わってきます。

 
戦争の時代は贅沢が許されませんでした。戦後になり日本が豊かな時代に入ってくると、結婚式にお金をかけるような贅沢が始まります。しかし、一度の着用で高額な費用をかけるのは、さすがに勿体ないのです。そんなニーズに応えるように白無垢や打掛をレンタルするサービスが誕生しました。
 昭和の挙式のパターンが生まれました。まずは白無垢を着用して神前式をあげます。その後の披露宴では色打掛を着用して入場してきます。さらにお色直しでは黒引き振袖に着替えて再入場するのです。
 
ここで問題がでてきます。何枚も重ねて着用している花嫁衣装は、脱ぐ場合も着る場合も手間がかかり、時間もかかります。披露宴に着ているゲストを残して中座する時間はできるだけ少なくしたいと考えます。
 
そこで生まれてきたアイデアが、打掛の下に事前に本振袖を着る方法です。このようにしておけば、お色直しで退場したあと、打掛を脱いで帯を締め直せば再入場できます。まあ、早変わりですね。
 
ですが、カラフルな色打掛の下に黒い色をした引き振袖は見た目も良くありません。そこで作られてはじめてきたのが色がついた本振袖になります。色打掛の色とのバランスを考えて馴染むようなパステル系や薄い色の本振袖を中に着用することが流行しはじめます。このように色がついた本振袖が引き振袖の主流となってきます。そして、次第に黒引き振袖は見ることがなくなったのです。
 
■黒振袖が復活してきた現在
 
昭和50年頃を契機に、姿を消していた黒引き振袖は、豪華さを強調するために裾を長くして挙式の舞台に、もう一度戻ってきました。ポイントは「裾を長くしたこと」です。色打掛に負けないような優雅さを漂わせる衣装になったのです。
 
平成10年頃になると、さらに多様化してきます。これまでのような黒をベースとした引き振袖だけでなく、様々な色をベースにした引き振袖が誕生してきました。これが現在私達が目にしている引き振袖になってきているのです。


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